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よくある質問
FAQ
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ショートスプライスとロングスプライスの比較ワイヤロープエンドレス加工の中でショートスプライスとロングスプライスの形状や強度の違いを述べます。 図や表でまとめてありますが、ショートスプライスは2本のロープを合わすように加工しますので、太くなりますし、また、加工の長さは直径の約40倍ほどの長さになります。加工部が大変目立つものとなります。 ロングスプライスは2本のロープの一部分ずつを少しずづ加工してつなぎます。加工部分の長さは直径の550倍となります。その間に7箇所小さなつなぎ部分ができます。このように加工により、変形の度合いや強度の低下も少ないので、スキーリフトやゴンドラのロープなどに使用されます。 そのほかにエンドレス加工の手加工としては、グロメット加工がありますが、これは円周は短いものの加工に適しています。
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シープによる曲げの大きさとロープの疲労寿命の関係ワイヤロープがシーブなどに曲げられるときの曲げの大きさはロープ寿命に大きな影響があります。ロープは小さい半径に曲げられるほど寿命が低下します。曲げの大きさは、一般的には シーブの直径D に対する ロープ径d の比率 D/d で表します。 D/dとロープの疲労寿命の関係はD/dの2乗に比例しています。 左の図がD/dと疲労(係数)の関係です。たとえばD/d=40の時は40時間使用できるとしたら、D/d=20の時は10時間しか使用できないというふうにみてください。 ロープの疲労とD/dが40倍以上の時は、ほぼ直線的な関係ですが、特に20倍以下になると急速にロープの疲労寿命に関係してきます。 なるべく大きい径のシーブを使ってください。 また、ロープの曲げ疲労寿命に影響する因子として、シーブの直径Dに対して、ロープを構成する素線径δとの比率を示すD/δも用いられます。 左の図のように同じ太さのワイヤロープでも、構成する素線径の細いものの方が疲労寿命が延びます。この数値も一つの目安と考えてください。
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ワイヤモッコの安全荷重はどのように考えますかワイヤモッコは「吊り手綱」と「ネット部」からできています。「ネット部」に載った荷重を「吊り手綱」が吊り上げることとなります。また、通常のワイヤモッコの「吊り手綱」と「ネット部」の強度は、構造的にワイヤロープの本数が格段に多い、ネット部の方が大きくなります。 したがってワイヤモッコの安全荷重は吊り手綱の強度によって、設定されることとなります。 つまり、吊り手綱が12mmのワイヤモッコの安全荷重は、12mmの4点吊ワイヤロープの安全荷重と同じとなります。そこで、安全荷重表(6x24o/o A種)を参考にしていただければと考えます。 この表から、当社の販売する下記のようなワイヤモッコの9-12mmのものの安全荷重は吊角度60度以内で3Tであり、12-16mmのワイヤモッコの安全荷重は、吊角度60度以内で5.3Tとなります。
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玉掛索あみこみ両アイ加工の長さについて●アイ関係の数値 アイの幅 C =B/2 アイの周長Cl=2B+C=Bx2.5 標準のアイの時のアイの周長Cl=45d(ワイヤロープ径の45倍) 最小アイの時のBはワイヤロープ径の10倍(シンブルを入れないとして) ●加工ロープの長さについて 内端間隔 i =7 xd(ワイヤロープ径の7倍) 加工部 s =17 xd ワイヤロープ径の17倍) ●最も短い加工ロープの長さ=2B+i+2s=61xd(ワイヤロープ径の61倍) 両端あみこみ加工の時の加工の寸法です。ご参考にしてください。
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安全率はなぜ「6」なのですか。ロープを使用するときは、ロープにかかる荷重を見積もって、その何倍かの破断荷重を有するロープを用いないと、短時間の使用やわずかな衝撃によっても強度が落ち破断する場合があり、安心して作業することはできません。 この倍率すなわち安全率には、静荷重に対するものと加速度や屈曲荷重まで加えた総荷重に対するものとがあります。このホームページでは玉掛索について主に述べていますので、玉掛索はクレーン等安全規則で、吊り荷の荷重の「6」以上と定められています。この安全率を守れば安心して作業ができます。 ただし、使用により、ロープの破断強度は落ちてきますので、日ごろの点検が重要となります。ロープの異常があれば、安全率は6以下となっていますので、使用を止めて下さい。
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安全率と玉掛用ロープの寿命について安全率とロープの寿命の関係についての参考資料です。安全率は玉掛索の場合は「6」となっていますが、それ以下で使用した場合ロープの寿命は確実に短くなり、経済的にも得策ではないというお話です。 下のグラフはアメリカの石油協会の資料で、安全率とロープの寿命の関係のグラフです。 安全率=(ワイヤロープの規格破断荷重)/(吊り荷の最大重量) ロープの寿命(作業量)=(巻上重量)X(巻上距離) つまり、ロープの安全率とそのロープの寿命(作業の量)の関係です このグラフによれば、規格破断荷重が6tのロープを1tで使用すれば、安全率6でグラフから寿命係数は1.15となります。もし、1.2tで使用すれば、安全率は5となり、グラフから寿命係数は1.00で約13%寿命はダウンします。さらに1.5tで使用すれば、安全率は4となり、寿命係数は0.8で約30%の寿命のダウンとなるということです。安全率6は安全性と経済性にも優れた値と考えられます。 ご参考にしてください。お気軽にご相談ください。電話は 076-237-5535
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温度変化によるワイヤーロープやステンレスロープの伸びについてワイヤーロープの温度変化による伸び(縮み)は次の式で求められます Δℓ=a x L x t Δℓ: 温度変化によるロープの伸び(または縮み) (mm) a : ロープの線膨張係数 ワイヤーロープ・・・・11.5/1000000 (20-80℃) ステンレスワイヤロープ SUS304・・・・17.3/1000000 (0-150℃) SUS316・・・・16.0/1000000 (0-150℃) L : ロープの長さ (mm) t : 温度変化 (℃) つまり、1,000mのロープが温度1℃上昇すれば、ワイヤーロープは11.5mm伸びて、SUS304なら17.3mm、SUS316は16.0mm伸びるということです。なお、 温度変化によるロープの伸びは、高くなればプラスになり、低くなればマイナスになります。
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ワイヤーロープにはなぜZ撚り(Zより)とS撚り(Sより)がありますかワイヤーロープのZよりとSより 上から見ても下から見てもZはZでSはS ロープのよりの方向にはZよりとSよりとがあります。ロープの一般的なより方はZよりで、Sよりは特殊な用途や使い方に限られています。 ロープに荷重がかかるとよりの戻る方向に回転することになります。ロープを2本使用して荷物を吊上げた場合、2本のロープが同じ方向に回転して、荷物がまっすぐにあがらなかったり、また、2本のロープが絡んだりすることがあります。これを防ぐために、ZよりとSよりを併用することがあります。 たとえば、ダムの水門を上げるロープやゴミ焼却場のように揚程の長い多点吊りのクレーンのロープには併用して使用されています。しかしながら、Sよりのワイヤーロープは限定的に使用されるだけで通常は製造されていません。また、同じメーカーの同じロッドのZよりとSよりでないと、上記のような併用の効果はありません。
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ワイヤーロープやステンレスワイヤロープの弾性係数はどれほどですか?初期伸びが除去されて、素線やストランドが相互に密着した状態のワイヤーロープに荷重が作用すると、伸びは荷重に正比例して生じます。荷重を取り去れば元の状態に戻ります。これを弾性伸びといいます。弾性係数はワイヤーロープの弾性伸びを算出するときに必要となる係数でヤング率ともいいます。 ロープの弾性伸びは以下の数式で求められます。 ロープの弾性伸び(mm)= [荷重(kg)xロープの長さ(mm)]/[弾性係数xロープの素線合計断面積(mm2)] 一般的に弾性係数は同じ径なら構成素線本数が少ないほど大きくなりますが、同じ構造のロープでもよりの長さが長いほど大きくなります。弾性係数を必要とするときは、当該ロープについて係数を確かめたほうがよいが、おおよその弾性係数の値を下記のように示します。 ステンレスワイヤロープの弾性係数は上記の表の約90%となります。 ワイヤーロープのよりは6x7、異型線6x7はラングより、そのほかは普通よりです。 お気軽にご相談ください。電話は 076-237-5535
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ワイヤーロープの初期伸びの数値とはどれほどですか?ロープの初期伸びとは、らせん状に組み合わさったワイヤやストランドが新品のロープでは相互に十分な密着状態でないので、荷重がかかってロープが締まった状態に至る過程で生じるものであります。初期の伸びは荷重を取り去っても元に戻らない「永久伸び」です。 初期伸びはロープの構成により変化するもので「構造上の伸び」とも言います。ロープの構成による新品時のおおよその数値は下記の表のようになります。 初期伸びを少なくする方法として、プレテンション加工があります。この加工により約50%程度減少します。 *初期伸びは上記の表に対し±50%程度のバラツキが予想されます。 *6x7、異形線6x7はラングより、その他は普通よりであります。 *初期の伸び量は上記の表の数値にロープの長さを乗じて算出されます。 お気軽にご相談ください。電話は 076-237-5535
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落下防止ロープの落下の衝撃荷重についての質問落下防止のワイヤロープは長さが短いので、つり荷が落下した場合の衝撃の影響は大変大きいものです。これは玉掛作業でも同じで、急激な玉掛操作により、つり荷のシャクリやスリップでも同様のことが起きますので、お気を付けてください。 下の表は1mの落下防止ワイヤーロープに対して、吊り荷の落下距離(ロープ長に対する落下の割合)とつり荷重の増加の割合を示したものです。ロープの安全率は6ですが、それを軽くオーバーしてしまいますので、落下防止ワイヤロープの設計や玉掛作業の慎重な操作のご参考にしてください。お気軽にご相談ください。 電話は 076-237-5535 (表) つり荷の落下距離とつり荷重の増加の関係 ※ロープ長さ1mですので、10mm落下することは割合としては1%となります
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角部での強度低下についてもし、左の図のように吊るとして安全荷重を計算した場合は、吊り角度の影響だけ考えると、2本2点つりと同じ荷重になります。 しかしながら、左の図の場合はロープが荷物の角部に当たって、曲げ圧接されるため、角部に適切な「当てもの」をしないと、角部でロープの強度低下が大きく生じるとともに、ロープの損傷が促進されます。下の表は角部の角度と強度低下率です。たとえば、90度(直角)の場合は35%の強度低下が起こります。 従って、玉掛ワイヤロープの太さの選定に際しては、吊り角度だけでなく、角部の圧接のためのロープの強度低下も十分に考慮に入れて、ロープの選定をしてください。 (表)角部の角度とワイヤーロープの強度低下率
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プレテンション加工はどのようなものですか?プレテンション加工は製作完了後にワイヤロープを設備に張りわたし、所定の張力をかけ、そのまま一定時間保持したあと、荷重を元に戻すことを一定回数繰り返すものです。 ①ロープの初期の伸びやロープの細りを少なくします。 ②弾性係数が高くなり、ロープが安定します。 ③素線やストランドの配列状態が良くなり、ロープの耐疲労性能が向上します。 ④ロープの正確な長さを測長できます。 プレテンションの張力は小さすぎると効果は出ないし、大きすぎるとロープに害を与えてしまいます。ロープの構造により異なりますが、ロープの破断荷重の40-55%です。 また、保持の時間は約30分ぐらいで飽和します。また、保持回数は1回では効果は少なく、2回行うことが必要です。2回以上しても効果は微増となります。 プレテンション加工については、詳しくはさらにお問い合わせください。お気軽にご相談ください。電話は 076-237-5535
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SUS304とSUS316のステンレスワイヤーロープの違いについて鉄は時間が経つと酸化して錆びてしまいますが、ステンレスは鉄にクロム・ニッケルなどの元素を加えた合金鋼で非常に錆びにくい金属です。錆びにくいのは、鉄にクロムを添加することで表面に非常に薄い皮膜をつくり、周辺環境と反応しにくくなり耐食性が強くなるためです。 クロムを11%以上加えると耐食性が向上し錆びにくくなります。またニッケルやモリブデンを加えていくと耐食性がさらに向上していきます。この皮膜は傷ついても酸素や水があればすぐに新しく再生され、さびの発生を防ぎます。いつまでもステンレスを美しく保つことができるのです。 ステンレスとしては18%クロム-8%ニッケル(SUS304)や18%クロム-8%ニッケル-2.5%モリブデン(SUS316)が代表的です。SUS316は モリブデン添加により耐食性、耐酸性が良好であるとともに高温に耐えることができます。SUS304より耐食用です。 ステンレスは配合により、磁石につくものとつかないものがあります。鉄にクロム18%とニッケル8%を混ぜたステンレス(SUS304やSUS316)は磁石につきません。 (SUS304のステンレスワイヤロープについて) 一般大気中、河川、鉄鋼、レジャー用などの静索・動索として広く使用されており、高い破断荷重の要求に適しています。海水中は局部浸食の危険性があります。基本的にSUS304は、非磁性でありますが、冷間加工時に磁性を帯びます。 (SUS316のステンレスワイヤロープについて) 特に汚染大気中、塩素イオンを含む環境、海水あるいは新色の激しい化学工場における静索・動索として使用されます。非磁性を必要とするロープであれば、SUS316をお勧めします。
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Q; グロメット加工の効率はどのように考えればいいですが?グロメット加工の加工の効率自体は90%と言われています。 しかしながら、グロメット加工したものを使用する段階で通常はフックに引っかけたり、シャックルに引っかけたりして、エンドレス索として使用します。 その時にフック、シャクルとの接触による強度の低下があります。 つまり、エンドレス索として使用する場合、鋭角にワイヤロープが曲がってしまい、強度低下を起こします。ご使用の状態によって異なりますが、安全を考えて、約50%の効率ダウンと考えていただきたいと思います。 たとえば直径30mmワイヤロープのグロメット加工で円周2mのものをエンドレス索1mとして使用することと、直径30mmワイヤロープの玉掛け索1mのものと、引張強度は同じであるとお考えください。 グロメット加工は主に強度を期待するものではなく、例えば直径30mmのワイヤロープのグロメット加工で円周1mのものをエンドレス索として0.5mとして使用することと、普通の玉掛け索で直径30mmX長さ0.5mのものを使用することと同じですが、30mmX0.5mの玉掛け索は短すぎるので製造できません。 このように、長さや形状的にどうしても普通の玉掛けワイヤロープが使用できない、製造できない場合にグロメット加工が使われることが多いと考えます。
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Q:ビニール被服ワイヤロープをクリップ止めする場合ビニールを外さなくてもいいのですかビニールを外してから、クリップで止めてください。ワイヤロープに荷重がかかれば、ビニールがはがれだし、そのため、クリップとワイヤロープに隙間ができて滑っていくからです。荷重がかかる場合は、必ず外してください。
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Q:6X24ということは、何ですか?6はワイヤロープを構成する子綱(ストランド)の数です。24は子綱はワイヤが24本でできているということです。つまり、このワイヤロープは6本の子綱から構成されていて、その子綱は24本のワイヤでできているということを表しています。 このワイヤロープ6X24というワイヤロープは、もっとも標準的なワイヤロープで、柔らかさと強さと両方備えたものです。玉掛け索や一般的なワイヤロープとして使われています。
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Q:ワイヤロープはなぜ硬いのですか?A:普通の針金は手で簡単に曲げられて柔らかいですが、ワイヤロープの一本一本のワイヤは硬くて、なかなか手で曲げにくいです。いったん曲がってしまうと、針金みたいに簡単に元に戻りません。それはワイヤロープの原料は炭素鋼と言って、カーボンが中に含まれているからです。 これは刃物などの材料と一緒です。大変な高強度材料から、ワイヤロープが作られているということです。
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